「RRR」をより楽しむために抑えておきたいポイント
この映画は観る者を奮い立たせ、熱狂させる豪快アクションエンターテインメント映画です。
この映画では、インドに関する深い知識がなくても楽しめるアクション作品ですが、実際にいた人物や神話などがモチーフととして描かれているため、インドの文化や歴史などに関する情報を知っているとさらに楽しめます。
バーフバリシリーズのS・S・ラージャマウリ監督のド派手アクション映画『RRR』。インド映画として世界興行収入1位を記録そして、アカデミー賞歌曲賞を受賞した映画「RRR」を最高に楽しむための、まだ観てない人は観たくなるような、観たことある人ももう一度見たくなるような知識をまとめました。ネタバレはないので安心してご覧ください。
こんな人にオススメ
- アクション映画が好き
- 笑いたい気分
- 友達と盛り上がりたい
- 爽快感を味わいたい
「 RRR 」とは
映画概要
日本でのキャッチコピー 友情か? 使命か?
タイトル | RRR |
公開年 | 2022年 |
国 | インド |
上映時間 | 173分 |
ジャンル | アクション・ドラマ・恋愛 |
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主要人物
ビーム
英国軍に捕らわれた村の少女を救い出す使命を背負った 自然の中で過ごしてきた “誇り高きゴンド族の戦士”
ラーマ
英国政府に忠誠を誓う 本に親しむ高い教育を受けた “内なる怒りを燃やす英国の警察官”
このように目的も育ってきた環境も違う二人が友情を深め、そして壮絶な戦いを起こしています。
どんな映画か
ひとことで表すと「度肝を抜かれるアクション」と「高いレベルの物語」が融合した、10分に1度クライマックスのような映画です。
タイトルの「RRR」とは蜂起(RISE)・咆哮(ROAR)・反乱(REVOLT)の頭文字をとったもので、これが基本の軸としてストーリーが進んでいきます。
1920年代、イギリス植民地時代のインドが舞台。イギリス人のインド総督の妻にさらわれた少女を助けようと、総督の邸宅があるデリーで潜伏するビームと、大英帝国への抵抗を胸に秘めた警察官のラーマの使命を持った二人が出会ったとき、運命が大きく動き始めます。この2人による、友情と壮絶な戦いの模様が描かれた映画です。
予備知識
実際にいた人物をモチーフに
主人公である「ビーム」と「ラージュ」にはモデルになった人物がいます。
イギリス植民地時代にインドの独立運動の英雄として知られる実在する人物である、「コムラム・ビーム」と「アッルーリ・シータラーマ・ラージュ」です。
この2人が映画の中で描かれたように出会って、一緒にイギリス人に抵抗したという事実があったかどうかわかりませんが、監督の「もしその時期にこの2人が出会っていたら」という想像からできた物語になっています。
また、ストーリーのベースはヒンドゥー教の聖典である叙事詩「ラーマーヤナ」が重ね合わされています。
火と水
映画の中でも重要なモチーフにもなっている火と水。 この2人を象徴するこの要素は、対立する立場に置かれながら友情で結ばれる二人の関係性をシンプルに表現したものです。
火が強すぎると水はなくなってしまうし、逆に水が強ければ火は消えてしまうという、とても危険な組み合わせであることを意味しています。危険な組み合わせだからこそ、もし火と水が上手く融合すれば熱を帯びた“蒸気”となり、非常にパワフルな力になりうることも示唆しています。
ゴンド族
「ビーム」のモチーフになったコムラム・ビームは「ゴンド」という先住民の少数部族出身です。ゴンド族とはインド最大の原住民部族であり、インドのいくつかの州で政府による「指定部族」とされています。ゴンドの人たちは自然と共に生き自然についての知識が豊富といわれています。
侵略や搾取に対抗する感情を象徴する「Jal, Jangal, Zameen(水、森、大地)」というスローガンは、社会的・政治的な闘争のために使用されていて、劇中でもこのスローガンは出てきます。
また、発想力豊かな構図と、モチーフのなかに敷き詰められる細かく美しいパターン模様が特徴のゴンドアートが有名で、劇中に出てくる連れ去られたゴンドの少女には絵心があるという設定はこれが由来しています。
インドでは「Yes」の時、首を横に振る
日本や欧米では「Yes」のときに首を縦に振るのに対して、インドでは正面を向いたまま首を横に振ります。
これによって、インド人とイギリス人の間で認識の違いが生まれ、ちょっとしたすれ違いを生みます。
豆知識
「RRR」の名前の由来
先ほど紹介してように「RRR」はRise Roar Revoltの頭文字をとってタイトルにしたと言いましたが、元々は、S・S・ラージャマウリ(Rajamouli)監督と、W主演のラーム・チャラン(Ram Charan)とNTR Jr.(N. T. Rama Rao Jr.)の3人とも名前に「R」が入っているため、仮の名前として『RRR(トリプルアール)』とつけられていました。その題名がファンの間で好評になったため、そのまま本題名に決まりました。
コロナにより中断
2018年にクランクインしましたが、コロナによって撮影が2度も長期間にわたって中断しました。主役を務める2人は役柄上体を作り上げる必要があり、約3年の間もその体型維持することが必要でそれが大変だったと語っています。
エンドロール
インド映画のエンドロールでは、出演者などの文字情報よりもダンスがメインになっており、最後まで楽しめる作りになっています。そのエンドロールのダンサーのなかに突然知らない人が出てきます。それは監督で、出演者に混ざって監督まで踊っているます。
また、そのダンサーの後ろには、インド独立運動の英雄8人を主人公たちが歌と踊りを交えて紹介されています。
最後の最後まで、インド映画の魅力が最大限楽しめるので、ぜひ最後まで見てみてはいかがでしょうか。
出演・監督
主演 : ラーム・チャラン (ラーマ役)
テルグ映画俳優界の“スーパースター”ラジニカーントと並ぶ南インド映画界の伝説“メガスター”チランジーヴィの息子で、2009年公開の「マガディーラ 勇者転生」で主演を務め、同作のヒットによりラームはテルグ語映画界のスター俳優の地位を確立しました。
テルグ語映画界で最も出演料が高額な俳優の1人としても知られています。
おすすめ作品
- マガディーラ 勇者転生
- RRR
主演 : N.T ラーマ ラオ Jr. (ビーム役)
父・祖父共に父のテルグ語映画界はテルグ語映画俳優という、映画一家に生まれました。
子役としてテルグ語映画デビューを果たし、その後「Aadi」に出演、無名俳優からスター俳優へと上り詰め、テルグ映画の主要な俳優の 1 人としての地位を確立しました。
インド映画界の中でもダンスが上手いことが特徴で、「Jr. NTR」「Tarak」の通称で知られています。
おすすめ作品
- バードシャー テルグの皇帝
- RRR
- ヤマドンガ
監督: S・S・ラージャマウリ
インドを代表する映画監督。インド南東部の言語であるテルグ語の映画「STUDENT NO.1」で映画監督デビューしました。
「バーフバリ」シリーズでは合計で世界興収3万7000万ドルをあげ、まさにインド映画史上最大の映画監督として日本を含め世界的にも一躍有名になりました。
おすすめ作品
- バーフバリ 伝説誕生
- マッキー
- マガディーラ 勇者転生
「RRR」が好きな人におすすめ映画
監督の作品 『 バーフバリ 伝説誕生 』
数々の興行新記録を打ち立て、全世界に“バーフバリ旋風”を巻き起こしてインド映画の歴史を変えた映画史上最大の叙事詩にして、もはや神話ともいうべき伝説映画です。
古代インドの叙事詩「マハーバーラタ」を元にし、伝説の戦士バーフバリの愛と復讐の物語を壮大なスケールで描いた作品です。
ハエに生まれ変わって復讐する 『マッキー 』
ハエに生まれ変わった主人公が活躍する奇想天外なアクションコメディ映画です。
「RRR」同様、ド派手アクションに加わり、ハエが人に復讐するという奇想天外なストーリー見所です。
まとめ
2022年に公開されてから、クチコミで評判を呼び何度も再上映された伝説の映画「RRR」
子どもから大人まで楽しめる、「度肝を抜かれるアクション」と「高いレベルの物語」が融合した映画になっています。
10分に一度クライマックスのような映画。エネルギーを全身で浴び、見終わった後に爽快感を感じれる映画です。
興味を持った方には是非ご覧になってもらいたい作品です。ぜひ次に見る映画の候補にしてみてはいかかでしょうか?
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