挫折や失敗が人生に彩りを与えてくれることを教えてくれる「きっと、またあえる」
この映画は失敗や人生の挫折が人生に彩りを与えてくれることを教えてくれる映画です。
失敗や挫折をすると自分が置かれている状況しか見えなくなってしまい、絶望してしまうことがあります。この映画では、笑いと涙、永遠の友情の物語をベースに結果はどうであれ努力したという事実が大事であることを教えてくれます。
アーミルカーンが主演を演じた『ダンガル きっと、つよくなる』の監督ニテーシュ・ティワーリー作品です。インド全土での話題作『きっと、またあえる』を最高に楽しむための、まだ観てない人は観たくなるような、観たことある人ももう一度見たくなるような知識をまとめました。ネタバレはないので安心してご覧ください。
こんな人にオススメ
- 失敗をして落ち込んでいる
- 笑いたい気分
- インド映画が好き
- 失敗に怯えて挑戦できない
「 きっと、またあえる 」とは
映画概要
日本でのキャッチコピー 最強の友と最高の人生、世界が笑いと涙に包まれる
タイトル | きっとまたあえる ( 原題 : Chhichhore ) |
公開年 | 2019年 |
国 | インド |
上映時間 | 143分 |
ジャンル | 青春・ドラマ・恋愛 |
配信サービス | 配信状況 |
---|---|
U-next | ○ |
NETFLIX | × |
Amazonプライムビデオ | ○ |
Hulu | × |
※動画の配信情報は2023年5月時点のものです。配信状況により無料ではない場合があります。最新の配信状況は各動画配信サービスの公式サイトでご確認ください。
主要人物
左から
ヘベレケ (水色の服)
飲んだくれの大先輩。チェスでは負けなしの王者であり、寮の主
アシッド (ベージュの服)
元々神童、言葉遣いが汚い
アニ (黄色と緑の服)
スポーツ万能な主人公。ラーガヴの父親
デレク (赤と青のチェックの服)
渋い、みんなの兄貴的存在
マヤ (赤い服の女性)
男だらけの工科大学で貴重な女性、ヒロイン
セクサ (赤とグレーのチェックの服)
エロいのことしか頭にない、常にエロに対するセンサーに磨きをかけている
マミー (ベージュのチェックの服)
気弱なマザコン
どんな映画か
ひとことで表すと本当に大切なものは何なのかを見つけられるそんな映画です。
優秀なサラリーマンの主人公「アニ」その大切なひとり息子ラーガブが受験に失敗し、プレッシャーに押しつぶされた息子は自殺未遂してしまいます。父親のアニは重篤な状態の息子を励ますために、かつて大学時代に共にバカをやっていた仲間たち7人を集めて「負け犬時代」の弱い自分たちの姿をラーガフに語って聞かせます。そして、結果ではなく努力したという事実が大事であること、その結果大切な仲間ができて幸せに暮らせること、それを息子に伝えることで彼の人生がまだ終わったわけではないことを知ってもらうという話です。
舞台であるインドは学歴競争社会により多くの社会問題が生まれていました。その一つとして、競争社会の裏には重圧に耐えかねて、または結果を悲観して自殺する生徒が増えていました。
このように多くの学生は、競争に負けること=人生の終わり という自分が置かれているこの状況が見えなくなってしまい、未来に対して絶望してしまいます。そんな人に家族と過ごす時間・友人と過ごす時間・人生を楽しむことなど、本当に人生に大切なのはことは何なのかを教えてくれる作品です。
予備知識
インドでは学歴競争社会が社会問題に
インドでは、いまだに根強く残るカーストという差別から脱却するため大勢の学生が、インド工科大学 に入学しIT業界へ就職することを目標にしています。この競争社会の裏には重圧に耐えかねて、または結果を悲観して自殺する生徒が増えていました。
この学歴競争社会によって、従来のカーストに代わって都市部では「学歴の差」が新しい社会格差として生まれています。
インド工科大学の男女比
インド工科大学の男女比は40:1という男性が多くの割合を占めています。なので、男子校のようなおバカな男性の行動が数々見られます。
豆知識
監督の体験をもとに作られた映画
この映画の脚本はニテーシュ・ティワーリー監督のインド工科大学時代のエピソードを元に作られており、個性豊かなキャラクターや、ハプニングに溢れた寮生活などもその一部です。監督自身「笑いと感動と大学の思い出が詰まった映画であり、人生の教訓を知る映画です」と述べています。
タイトルの「きっと」
「きっと、またあえる」という映画タイトルを見た時に、他のインド映画を思い浮かべたかたがいると思います。
それもそのはずインド映画の邦題には、2009年にインドで大ヒットした「きっと、うまくいく」や2016年に世界興行収入歴代1位を記録した「ダンガル きっと、つよくなる」など「きっと」という言葉が多々使われます。
この作品は、「ダンガル きっと、つよくなる」で監督をしたニテーシュ・ティワーリーによるもので、なおかつ『きっと、うまくいく』と同じ学校でもあるインド工科大学を舞台にした映画のため、この2作品を意識した邦題の「きっと」が使われました。
特殊メイクによる演じ分け
同じ俳優が特殊メイクによって見事に演じ分けています。
この映画では、学生時代と親世代になった現代、2つのストーリーで構成されています。役者陣は皆そのままの姿で大学生時代を演じ、CGなどは使わず、特殊メイクをして現代の大人になった姿で演じています。
出演・監督
主演 : スシャント・シン・ラージプート
インドのスターでもあるスシャント・シン・ラージプート
国際物理オリンピックで優勝、その後インド工科大学生に進む。大学で演劇とダンスに興味を持ち大学を中退して俳優の道に進みました。
2008年にテレビシリーズ『Kis Desh Mein Hai Meraa Dil』で俳優デビューし、2013年に『Kai Po Che!』で映画デビューしました。
おすすめ作品
- Dil Bechara
- PK
ヒロイン役:シュラッダー・カプール
おすすめ作品
- シャウト・アウト
- サーホー
監督:ニテーシュ・ティワーリー
映画の基にもなっているインド工科大学を1996年に卒業しているニテーシュ・ティワーリー監督
卒業後にはエンジニアにはならずに、告代理店ではCM制作をしていた。CM制作をしていたことで、ヴィカース・バール監督と出会い共同で「Chillar Party」を共同制作 国家映画賞の最優秀児童映画賞を受賞しました。
その後「ダンガル きっと、つよくなる」などを制作し、インドで一躍有名になります。
おすすめ作品
- ダンガル きっと、つよくなる
「きっと、またあえる」が好きな人におすすめ映画
監督の作品 『 ダンガル きっと、つよくなる 』
実話をもとに2人の娘をレスリングの世界で成功させるべく奮闘する父親を描き、本国インドのほか世界各国で大ヒットを記録した人間ドラマ。主演のアーミル・カーンの肉体改造にも注目の作品です。
同じ学歴競争社会問題を描いた 『きっと、うまくいく 』
エンジニアの卵である3バカトリオの葛藤と友情を描いたコメディ映画です。しかし、ただのコメディ映画はではなく、青春・ミステリ・社会問題・ラブロマンスなどのあらゆる要素が詰め込まれているので約3時間があっという間で、見終わった後にちょっと頑張ってみようかなと思える映画です。
過去と現在が交錯する 友情物語 『サニー 永遠の仲間たち』
ある事がきっかけで離れ離れになってしまっていた7人の仲良しグループ「サニー」。25年後、病気の友人のために各地に散った仲間を訪ねる旅の過程で、再び人生に輝きを取り戻していく作品です。高校時代と現在を交錯させながら、人生の美しさと友情の絆を描く、笑いと涙と青春ストーリーです。
「きっと、またあえる」では男性の友情を描いていますが、こちらは女性の友情が描かれています。
まとめ
失敗するとどうしても視野が狭くなってしまい、人生が終わってしまうような感覚になってしまいます。そんな時、この映画は視野を広げてくれ、「 過程や努力が大事で負けることは悪いことじゃない。自分自身の人生を生きることが大事なんだ」と思わせてくれます。
大人が見れば学生時代が蘇り、子どもを持つ親が見れば子どもに優しくなれ、受験を控えた学生が見れば少し気持ちが楽になる、そんな全世代が刺さること間違いなしの映画です。
興味を持った方には是非ご覧になってもらいたい作品です。ぜひ次に見る映画の候補にしてみてはいかかでしょうか?
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