映画の世界が広がるおすすめ本リスト
映画を愛する皆さん、映画館や自宅での映画鑑賞だけでなく、映画の魅力をさらに深く味わいたいと思ったことはありませんか?そんな映画好きの方にぴったりな、映画の世界が広がるおすすめの本を10冊ご紹介します。これらの本は、映画の歴史や制作の裏側、名作の解説、さらには映画に関連したフィクション作品まで、映画ファンなら一度は手に取ってみたい珠玉の一冊です。読書を通じて、映画の楽しみ方がさらに広がることでしょう。
1. ザ・ゴッドファーザー
著者: ハーラン・リーボ
映画「ゴッドファーザー」の知られざる製作舞台裏を初公開! コッポラをはじめとするスタッフ・キャストへの独自インタビュー、未公開カットも掲載。公開30年を経て、膨大な資料をもとに明かされるインサイド・ストーリー。
内容
映画『ゴッドファーザー』の公開30周年を記念して初めて明かされるインサイド・ストーリーを収めた一冊です。フランシス・フォード・コッポラ監督やアル・パチーノ、マーロン・ブランドをはじめとするキャスト・スタッフへの独自のインタビュー、そしてパラマウントの記録室に眠っていた膨大な資料をもとに、映画制作の裏側を詳細に描いています。
本書では、削除や改訂されたセリフの初公開や、125カットもの未公開プロダクション・フォトが収録されており、日本初の『ゴッドファーザー』オフィシャルブックとしてファン必携の内容です。映画会社とコッポラ監督との確執、マフィアからの脅迫、パラマウント上層部の反発など、困難に直面しながらも情熱を持って名作を完成させた男たちの物語を紐解きます。映画の表舞台に隠された真実の歴史を知ることで、『ゴッドファーザー』をさらに深く味わうことができるでしょう。
2,お楽しみはこれからだ
著者: 和田誠
イラストレーター、グラフィックデザイナー、エッセイスト、映画監督、作曲家と多彩な才能を持つ和田誠が手掛けた、映画エッセイの名著が愛蔵版で復活しました。本書は、印象に残る映画の名セリフを取り上げ、それに関連する映画を紹介するエッセイ集です。
内容
イラストレーター、グラフィックデザイナー、エッセイスト、映画監督、作曲家と多彩な才能を持つ和田誠が手掛けた、映画エッセイの名著が愛蔵版で復活しました。本書は、印象に残る映画の名セリフを取り上げ、それに関連する映画を紹介するエッセイ集です。
このシリーズは「キネマ旬報」で1973年から23年にわたって断続的に連載され、全7巻にまとめられ、長年にわたり映画ファンに愛されてきました。和田誠によるイラストとともに、名作映画の魅力が生き生きと描かれており、映画ファンにとっては必読の一冊です。特別仕様の復刊版には、各巻に書き下ろしエッセイを掲載した栞も付いており、コレクションとしても楽しめます。
3,2001:キューブリック、クラーク
著者: マイケル・ベンソン
実際の映画製作、公開、その後の反響までがドキュメンタリー・フィルムのごとく克明に記録されている。エポックメイキングな傑作の公開から50年、あらためて作品の価値を検証する内容となっている。カラー口絵16ページ・モノクロ写真50点以上を収録。
内容
映画史上に残る傑作『2001年宇宙の旅』の製作から公開までの過程を描いた、圧倒的な情報量を誇るノンフィクション本です。2018年に公開50周年を迎えたこの作品は、スタンリー・キューブリック監督とSF作家アーサー・C・クラークという二人の天才によって生み出されました。本書は、二人の出会いから映画製作の裏側、公開後の反響までを、ドキュメンタリー・フィルムのように克明に描き出しています。
本書では、キューブリックの自信と勇気、そして参加スタッフの熱意と尽力が詳細に綴られており、当時の映画制作における不確定要素の多さを乗り越えた偉業を浮き彫りにしています。また、カラー口絵16ページと50点以上のモノクロ写真が収録されており、映画ファンにとっては貴重な資料としても楽しめます。『2001年宇宙の旅』というエポックメイキングな作品の価値を再確認する一冊です。
4,新たなるインド映画の世界
著者: 夏目 深雪 (著, 編集)
【収録内容】
●インド映画最新作 コレを見るべき30本!
●今さら聞けない! インド映画キーワード辞典
●120年の歴史 インド映画通史
●お薦め配信作品など多彩なコラム
など、他多数コンテンツを収録。
内容
インド映画好き、あるいはインド映画に興味を持つ人にとって必見の一冊です。日本でも一大ブームを巻き起こした『バーフバリ』をはじめ、『バジュランギおじさんと、小さな迷子』や『パッドマン 5億人の女性を救った男』など、多数の作品情報を網羅した最新のインド映画ガイドです。
本書では、インド映画の新たなるフェーズを紹介し、フェミニズムや宇宙開発、宗教の融和、身分制度の崩壊といったテーマを通じて、現代インドの姿を深く掘り下げています。映画を通して今のインドを知ることができる、内容盛りだくさんの一冊であり、インド映画ファンにとっては必読の書といえるでしょう。
5,ノーラン・ヴァリエーションズ クリストファー・ノーランの映画術
ノーラン・ヴァリエーションズ クリストファー・ノーランの映画術
著者: トム・ショーン
【収録内容】
哲学的で複雑なストーリー構成と商業的成功を両立させる、唯一無二の映画監督、ノーラン。
本書はその真の姿を伝える、保存版の1冊
内容
時間を操る映像の魔術師、クリストファー・ノーラン監督の半生と映画術を詳細に紐解くドキュメントブックです。本書は、デビュー作『フォロウィング』から最新作『TENET テネット』までを各作品ごとに取り上げ、脚本の完成過程、撮影方法、ビジュアルイメージの構築、演出論、音に対するこだわりなど、ノーラン独自の映画制作プロセスを未公開写真や絵コンテ、シーンスケッチをもとに探ります。
さらに、『ダークナイト トリロジー』や『インセプション』、『ダンケルク』といった大ヒット作に反映されたノーラン自身の経験やインスピレーション、そしてこれまであまり語られることのなかった彼の生い立ちも明かされています。ノーランが『インセプション』の構想を練った寮での夜や、彼の色覚が『メメント』にどのように影響を与えたかなど、彼の思考に触れる興味深いエピソードが満載です。
哲学的で複雑なストーリー構成と商業的成功を両立させる唯一無二の映画監督、クリストファー・ノーラン。その真の姿を伝える保存版の一冊です。
6,エンニオ・モリコーネ 映画音楽術 マエストロ創作の秘密
著者: エンニオ・モリコーネ, ジュゼッペ・トルナトーレ
【収録内容】
今や本格的な音楽は映画音楽だ。映画音楽だけが現在のあらゆる音楽を含んでいる。 ――エンニオ・モリコーネ
「映画が恋した音楽家」が、盟友でもある巨匠トルナトーレ監督(『ニュー・シネマ・パラダイス』『海の家のピアニスト』)を聞き手に迎え、人々の記憶に残る“モリコーネ・サウンド”の創作秘話を自ら語り尽くした決定版。
内容
「マエストロ」の異名を持つエンニオ・モリコーネは、セルジオ・レオーネやブライアン・デ・パルマといった名監督たちの映画を彩る旋律を数多く生み出し、映画音楽界に多大な影響を与えました。本書は、彼の創作術とテクニックを、自身と親交の深いジュゼッペ・トルナトーレ監督との対話を通じて明かす一冊です。
映画音楽と純音楽、メロディーとアレンジ、監督と作曲家の関係性について、モリコーネが半世紀以上にわたり培ってきた経験と哲学が語られています。また、幻のモリコーネ版『天地創造』や『時計じかけのオレンジ』にまつわるエピソード、そして『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』などの名作に関する裏話も収録されています。
妥協を許さないモリコーネの厳しさや、彼が監督たちとどのように向き合ってきたかが詳細に描かれており、映画音楽ファンやモリコーネのファンにとって必読の書です。さらに、モリコーネの創作の背景には古典音楽や文学、演劇といった他の芸術分野への言及も多く、彼の多面的な人物像を知ることができます。映画『モリコーネ 映画が恋した音楽家』を鑑賞した方には特におすすめの一冊です。
7,MCU 比類なき映画スタジオの驚異的〔マーベル〕な逆転物語
著者: ジョアンナ・ロビンソン, デイヴ・ゴンザレス, ギャヴィン・エドワーズ他
【収録内容】
圧倒的な創造性と、常識にとらわれない発想を武器に世界中を魅了する「宇宙〔ユニバース〕」を創り出した史上最大のエンターテインメント企業、マーベル・スタジオ。
関係者たちへの取材によって、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の知られざる歴史がついに明かされる。
内容
マーベルスタジオの成功までの道のりを描いた、600ページに及ぶ詳細なサクセスストーリーです。本書は、1970年代のマーベル初期の映像作品から、スタン・リーが立ち上げた「マーベル・プロダクション」の失敗、トイ・ビズによるマーベル・コミックの買収といった、マーベル・スタジオ設立前の歴史を余すところなく記述しています。
『アイアンマン』以降のマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の成功の裏側、そしてディズニープラスでの新展開まで、マーベルに関わった人物たちのフルネームが次々に登場し、細部にわたって語られています。本書は、華やかな成功だけでなく、トラブルや困難、隠された努力の部分にも触れ、マーベルの映画制作の裏側を知ることができる一冊です。
マーベル映画をほとんど観ている方ならば、各作品の裏に隠されたエピソードを知り、一層楽しめることでしょう。マーベルの歴史と成功の秘訣を深く掘り下げた、読み応えのある一冊です。
8,アメリカ映画の文化副読本
著者: 渡辺将人
【収録内容】
「米映画に現れる固定観念を解読」『日本経済新聞』、「映画も大統領選も文化重要」『共同通信』(全国14新聞で掲載) 、「作品の背景解説 圧巻の分析力で」『北海道新聞』、「アメリカの映画やドラマになぜニューヨークを舞台にしたものが多いのか?」『キネマ旬報』、「表層的なイメージ打ち砕く考察」『朝日新聞』、「作品を入り口に米の文化と社会が分かる。いいことずくめの必携の書」『朝日新聞』(シネマ三面鏡)など反響続々。
内容
アメリカ映画やドラマをより深く理解し、楽しむために必読の一冊です。本書は、アメリカ文化の独特な思考パターンや生活様式、宗教などを通して、映画やドラマに登場する人物の仕草や言葉に感じる違和感を解き明かします。
「アメリカ文化」をテーマに、7つの視点からアメリカを紐解き、著名な作品から日本では劇場未公開の個性派作品、さらにはNetflixやAmazonプライムといった配信系オリジナル作品まで幅広く紹介しています。映画レビューや文化解説に加え、政治学者である著者が実務経験をもとにした異色の「コラム」も巻末に収録されており、アメリカのリアルを知ることができる一冊です。
日本の読者として感じるアメリカ映画に対する「アレルギー」をどう解消し、映画やドラマの中に眠る面白さを引き出すか。そうした文化解説を通して、アメリカ映画やドラマがより楽しくなるよう工夫されています。アメリカ文化と映画の関係を理解することで、感動や笑いがさらに真に迫るものとなるでしょう。
9,定本 映画術 ヒッチコック・トリュフォー
著者: フランソワ トリュフォー, アルフレッド ヒッチコック
【収録内容】
処女作から最後の作品まで、華麗なテクニックとその映画人生のすべてを、520枚の写真を駆使して大公開。ヒッチコックの魅力を満載した名著、待望の決定版!!
内容
フランソワ・トリュフォーがアルフレッド・ヒッチコックにインタビューする形でまとめられた、本書は映画制作の裏側を深く掘り下げた一冊です。トリュフォーがヒッチコックの作品を順に振り返りながら、創作秘話や演出の意図、各作品ごとの考えを明らかにしていきます。その中で、トリュフォー自身の視点や意見が時折挟まれ、二人の議論がより深化していく様子が描かれています。
ヒッチコックファンはもちろん、映画ファンや創作に関わる全ての人にとって、映画制作や物語の構築について多くを学べる内容となっています。特に、フランスを代表する監督であるトリュフォーが、敬愛するヒッチコックに映画への理想と現実をぶつけながら、ヒッチコックの本音を引き出す姿勢は圧巻です。
映画の教科書と呼ばれることもありますが、ヒッチコックの映画が純然たる娯楽であったように、この本もまた映画のように楽しめる一冊です。ヒッチコックとトリュフォー、二人の巨匠が織りなす対話は、映画制作の核心に迫り、読者を映画の深い世界へと誘う一冊です。
10,映画技術入門
著者: 高良 和秀
【収録内容】
リュミエールからクリストファー・ノーランまで技術で読み解く120年の映画史映画の歴史を支えてきた様々な技術を、関連する700作品とともに[漫画] + [図解]で紹介していく、まったく新しい映画ガイド。
内容
映画技術に関する入門書として、広範囲の内容をわかりやすく解説した一冊です。漫画や豊富な写真を取り入れており、これまでの入門書に比べて非常に読みやすい構成になっています。リュミエールからクリストファー・ノーランまで、120年にわたる映画史を技術的な視点から読み解き、IMAXやテクニカラー、シネマスコープなど、各時代の映画技術の進化を関連する700作品とともに紹介しています。
特に映写や現像については、通常の入門書以上に深く掘り下げており、映画技術に興味がある方にとっては基礎知識として非常に役立つ内容です。本書の主人公が名画座の映写室や現像所を舞台に学んでいく過程を通じて、読者もまた映画技術の世界に自然と引き込まれていくことでしょう。映画愛好家にとって、映画の歴史と技術をより深く理解するための必読書です。
まとめ
映画を愛する皆さんにとって、これらの本は映画鑑賞をさらに豊かにしてくれることでしょう。各作品の裏側や制作秘話、映画技術や文化の理解を深めることで、スクリーンの向こう側に広がる世界がより鮮やかに見えてくるはずです。ぜひ、この10冊を手に取り、映画の魅力をさらに堪能してください。映画の新たな視点が見つかる一冊が、きっとあなたを待っています。