予備知識
アカペラとは
アカペラは、楽器を使わないで人の声だけで演奏される音楽スタイルです。
映画内では、ベース、テナー、ソプラノといった異なる声域の組み合わせや、ボイスパーカッションという技術を使用して、一つの楽曲を完成させています。これらの技巧を理解すると、グループのパフォーマンスの見どころや技術的な面白さがさらに引き立ちます。
アカペラ即興バトル「Riff Off」
「Riff Off」は、映画の中でも特に印象的なシーンの一つでもある、アカペラグループが参加して即興で歌い合うバトル形式のコンペティションです。簡単に言えば「歌のしりとり」です
ランダムで選ばれたテーマに沿った歌をあるグループが歌を始めた後、別のグループがその歌の歌詞の一部を使いシームレスに他の歌を歌います。
『ピッチ・パーフェクト』のRiff Offシーンでは、多様な歌やジャンルがミックスされ、それぞれのアカペラグループの才能が光ります。キャラクター間の競争や連携、さらにはユーモアがこのシーンを特にエンターテイニングにしています。
「Cups」のアドリブ
アナ・ケンドリック演じるベッカが披露する「Cups (When I'm Gone)」のシーンは、
彼女がYouTubeで見つけた動画に影響を受けて、リハーサルにアドリブで何気なくカップを使い発表したのを採用されたものです。
映画公開後に大ヒットとなりました。元々は1930年代の古いフォークソングだったものが、映画のための新しいアレンジとなり、ビルボードチャートで上位にランクインするほどの人気となりました。
話したくなる豆知識
ヒットするとは思っていなかった??
初めての監督作品であるジェイソン・ムーアやキャストの多くは、この映画がそれほどのヒットとはならないだろうと思っていました。
公開直後はアメリカでわずか335の映画館で限定公開されたものの、10代を中心とした世代に口コミであっという間に評判が広がり、即座に全米拡大し大ヒット、続編も制作されるほどにまでになりました。
エイミーのアドリブ
エイミー(通称「ファット・エイミー」)役のレベル・ウィルソンは、彼女のコメディセンスとアドリブ能力で知られています。事実、映画の中でエイミーが発する多くのユーモラスなセリフは、ウィルソンのアドリブから生まれたものです。
エイミーが自らを「ファット・エイミー」と名乗るシーンは、レベル・ウィルソンが即興で考えたものと言われています。彼女のアドリブ能力は、キャラクターの魅力を一層引き立て、映画全体のコメディの要素を高めています。
映画の制作陣も、ウィルソンの即興の才能を存分に活かし、彼女にアドリブのスペースを提供していました。これにより、エイミーのキャラクターは観客にとっても記憶に残る存在となりました。
クィディッチ
ベッカがキャンパスを歩いてサークルやクラブの勧誘ブースを見て回るシーンで、実際に校庭で学生たちがハリー・ポッターシリーズに登場するクィディッチを模倣して遊んでいる場面が出ています。
これは「マグル(魔法を使えない人)クィディッチ」として実際に多くの大学などで行われているスポーツを映画内でパロディとして取り入れたものです。
出演者・おすすめの映画