アニメ化決定『チ。―地球の運動について―』概要を徹底解説
『チ。-地球の運動について-』は、魚豊(うおと)先生が描いた漫画で、2020年から2022年までビッグコミックスピリッツで連載されていました。全8巻が発売されており、累計250万部以上を売り上げています。
この作品は、15世紀のヨーロッパを舞台に、地球が動いているという「地動説」を証明しようとする人々の物語です。当時、「天動説」が正しいとされていましたが、主人公たちはその常識に挑みます。
2024年10月から、この作品がNHK総合テレビでアニメ化され、毎週土曜日の夜11時45分に放送される予定です。オープニングテーマは「サカナクション」が担当します。
あらすじ
物語は、15世紀のヨーロッパが舞台です。当時の世界では「天動説」が真理とされており、その反対の考えである「地動説」は異端とされました。そんな中、地動説を提唱しようとする人々が存在しました。彼らは「異端者」と呼ばれ、その研究が知られれば厳しい拷問や処刑に直面することになります。
物語の主人公であるラファウは、博識で聡明な少年です。彼は異端者であるフベルトと出会い、地動説に興味を持つようになります。しかし、地動説を研究することが知れ渡り、ラファウは異端者として追われることになります…。
コメント
オープニングテーマを担当する「サカナクション」のコメントが発表されました。
「原作の持つテーマを具体的に音楽にするのではなく、いかに抽象的で説得力のあるものにするかを重視しました。2年間の活動休止を経ての新曲ですが、この『チ。 ―地球の運動について―』という作品で、初めてTVアニメの主題歌を担当させていただけることになり、とても光栄です。この思いがリスナーの皆さんにも伝わると嬉しいです。」
また、原作者である魚豊先生からも以下のコメントが寄せられています。
Q1. アニメ化をお聞きした際の感想
「純粋にとても嬉しかったです。アニメ化は一つの夢でしたが、制作スタッフやキャスト陣の名前を聞いたとき、本当に夢のようで、まだ現実感がありません。」
Q2. アニメに期待していること
「漫画は個人作業が多いですが、他のメディアで再現されることで、作品が別のものとして見られることを楽しみにしています。」
Q3. ファンに向けて一言
「アニメ版『チ。』を、僕もみなさまと同じ一視聴者として楽しみにしています。絶対に面白いので、ぜひご覧ください!」
TVアニメ 「チ。 ―地球の運動について―」 OP主題歌担当の サカナクション山口一郎 さんも対談企画で参加、
公式トリビュートブック『チ。 -地球の運動について- 第Q集』 はこちら
アニメ化前に抑えておきたいポイント
『チ。―地球の運動について―』を楽しむために、いくつかのポイントを押さえておきましょう。
「P国」とはポーランド、「C教」とはキリスト教
物語の中で登場する「P国」はポーランド、「C教」はキリスト教を指していると考えられます。この背景を理解することで、物語の舞台や登場人物の行動に深みを持たせることができます。
<地動説> vs. <天動説> 地動説はなぜ異端だったのか
本作の大きなテーマである<地動説>ですが、15世紀のヨーロッパでは<天動説>が広く信じられていました。簡単に言うと、天動説は「地球が宇宙の中心で、太陽や星がその周りを回っている」という考え方です。一方、地動説は「地球が太陽の周りを回っている」というもので、当時はこの考え方が異端とされていました。
『チ。―地球の運動について―』では、地動説の研究者たちが異端審問官に発見され、拷問や火あぶりといった過酷な迫害を受けるシーンが描かれています。当時、キリスト教が強い影響力を持っていたため、天動説を否定することは教会の権威そのものを否定する行為とみなされました。そのため、地動説を主張することは命がけの行動だったのです。
地動説が認められるまでの道のり
現代では当たり前の知識となった地動説ですが、15世紀当時は受け入れられるまでに300年もの時間がかかりました。本作では、命をかけて宇宙の真理を追い求めた人々の情熱が鮮やかに描かれています。この歴史的な背景を知ることで、作品の深みをより楽しむことができるでしょう。
アニメ『チ。-地球の運動について-』は、深いテーマと感動的なストーリーで、2024年秋の放送が待ち遠しい作品です。NHK総合での放送をお見逃しなく!