映画「ダンケルク」 陸、海、空 - 三つの時間軸が織り成す壮大な物語 あらすじと見どころを解説

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「ダンケルク」をより楽しむために抑えておきたいポイント

この映画は、第二次世界大戦中のダンケルク撤退を描いた壮絶な作品です。

史実の戦争の恐怖と混沌があたかも実際にそこにいるかのように描かれています。この映画は、絶望的な状況から逃れるために必死に闘う人間の意志と勇気を、真剣に、そして情熱的に表現します。

地上、海上、空中の三つの視点が交差し、それぞれが異なる時間軸で進行します。それらが絶妙に組み合わさることで、観客はダンケルクのビーチで起こった事態を全方位から見つめることができます。その視点の変化はただ描写を変えるだけでなく、物語の緊張感を一層高め、心に迫る力を増します。

「ダンケルク」のあらすじや映画の魅力そして、映画をより楽しめる知識をまとめております。

本作を既にご覧になった方も、これから観賞される方も楽しめる内容になっています。

ネタバレはないので安心してご覧ください。

こんな人にオススメ

  • 歴史や戦争映画が好きな人
  • 映像美や音響効果を重視する人
  • 深みのある人間ドラマが好きな人

「ダンケルク」とは

映画概要

日本でのキャッチコピー 絶体絶命の地"ダンケルク"の40万人、残りわずか。生き抜け、若者たち

タイトルダンケルク
公開年2017年
アメリカ
上映時間106分 
ジャンル戦争・歴史
配信サービス配信状況
U-next
NETFLIX
Amazonプライムビデオ
Hulu

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主要人物

1.陸

トミーフィン・ホワイトヘッド:若き英国兵で、映画の大半を通じてダンケルクのビーチからの脱出を試みます。

ギブソンアナイリン・バーナード:主人公と行動をともにすることになる無口な兵士。

アレックスハリー・スタイルズ:若き英国兵で、映画の大半を通じてダンケルクのビーチからの脱出を試みます。

2.海

ミスター・ドーソン(マーク・ライランス): 民間人で、自分のヨットで英国兵を救出するために自ら志願します。

ピーター(トム・グリン=カーニー): ミスター・ドーソンの息子で、彼とともに自家用ヨットでダンケルクへと向かいます。

ジョージ(バリー・コーガン): ピーターの友人で、彼とともにミスター・ドーソンに同行します。若く無邪気な彼は、戦争の恐怖と直面することになります。

3.空

ファーリアー(トム・ハーディ): 英空軍のパイロットで、撤退する英国兵をドイツ軍の航空攻撃から守る任務に就いています。彼は自分の命を顧みずに任務を果たし、終始冷静な判断力と勇気を示します。

どんな映画か

ひとことで表すと時間が交差するとき、勇気が生まれるです。

『ダンケルク』は、第二次世界大戦中のダンケルク撤退を描いた壮絶な戦争映画です。1940年のダンケルクの戦いを基にしています。この戦いでは、ナチス・ドイツの侵攻によりフランス北部のダンケルク周辺に閉じ込められた英仏連合軍約40万人が、英国本土へと海路で避難するという、歴史的な撤退作戦が行われました。

この映画の一つの大きな魅力は、地上、海上、空中の3つがそれぞれが異なる時間軸で進行します。それらが絶妙に組み合わさることで、観客はダンケルクのビーチで起こった事態を全方位から見つめることができます。その視点の変化はただ描写を変えるだけでなく、物語の緊張感を一層高め、心に迫る力を増します。これにより、観客は単なる戦闘の描写ではなく、戦争という状況下で人間が直面する様々な困難と選択を体験します。

また特筆すべきは、この映画の音楽です。ハンス・ジマーによるスコアは、心臓の鼓動のように映画全体を通してテンポを刻みます。音楽は緊張感を駆り立て、観客の心拍数を上げ、息をもつかせぬような展開を作り出します。

視覚と聴覚の両方で観客を揺さぶり、戦争の恐怖と人間の力を描き出します。戦争映画が好きな方はもちろん、人間ドラマを楽しむ方にも強くお勧めする映画です。


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予備知識

三つの時間軸で構成

「地(陸上)」は1週間、「海(船)」は1日、「空(戦闘機)」は1時間という、それぞれ異なる時間軸で物語が進行します。これらの時間軸が終盤で交錯し、一つのクライマックスにつながります。

ダンケルク撤退の歴史的背景

映画は1940年のダンケルク撤退を描いています。この時、約40万人の英仏連合軍がナチス・ドイツに包囲され、大規模な海上脱出作戦「ダイナモ作戦」が行われました。多くの民間船もこの作戦に参加し、閉じ込められた兵士たちの救出に尽力しました。

音楽と音響

映画の音楽はハンス・ジマーが担当しており、映画の緊張感と劇的な展開を引き立てています。また、音響も映画の重要な要素であり爆発音や飛行機のエンジン音などが大音量で表現され、観客が戦場の真っ只中にいるかのような感覚を引き立てるために作られています。

撮影ロケーション

ダンケルク撤退が実際に行われたフランスのダンケルクで撮影されました。これにより、映画は歴史的な現場のリアリティと説得力を持つことができました。

話したくなる豆知識

映画のオープニング

タイトルが表示される前にチックタックという時計の音が聞こえます。これはクリストファー・ノーラン監督自身のポケットウォッチの音をハンス・ジマーが録音したもので、映画全体を通じて刻々と進行する時間と緊張感を象徴しています。

実際の船を使った撮影

映画の中で使用されている多くの船は、1940年のダンケルク撤退作戦に参加した実際の船です。さらに、ダンケルクの戦いで実際に飛んでいたイギリス軍の戦闘機「スピットファイア」は実物を使用しており、これにより映画の歴史的なリアリティが増しています。

一切の言語を排除したい

実際には脚本が存在しますが、監督のクリストファー・ノーランはもともとこの映画を「ほとんど無言」で作りたいと考えていたと言われています。そのため映画は会話よりも視覚と音響に重きを置いています。

リアルなエキストラ

大規模なビーチのシーンでは、実際に1300人のエキストラが使用されました。さらに、そのエキストラたちは個々に指示を受け、それぞれ異なる反応を示すようになっています。

飛行シーンのセリフ

飛行シーンでは、IMAXカメラの音が大きすぎて台詞が録音できないという問題が発生しました。そのため、その部分の台詞は後から録音されました。


監督・出演者 おすすめの映画

出演・監督

監督・脚本 : クリストファー・ノーラン

英ロンドン出身。子どもの頃から8ミリで撮影を始め、ロンドン大学で英文学を専攻する傍ら、16ミリ映画を製作する。初長編作品「フォロウィング」がトロントなど各国の映画祭で高い評価を受ます。2002年「メメント」で脚光をあびます。その後「インセプション」・「インターステラー」・「ダンケルク」などで時間操作というノーランのスタイルを確立します。今までの11作品すべての脚本に関わり、脚本賞を受賞した数少ない映画監督の一人です。

昔ながらの撮影手法を好み、IMAXフィルムの使用やCGをあまり使わないことでも有名です。

クリストファー・ノーラン おすすめ作品
  • インター・ステラー
  • インセプション
  • TENET

主演(トミー) : フィン・ホワイトヘッド

1997年7月18日にロンドン出身。ダンスと音楽の専門学校に通い、クリストファー・ノーラン監督の映画『ダンケルク』で映画デビュー。卓越した演技によって批評家から絶賛され、新進気鋭の俳優として彼のキャリアをスタートしました。

役柄に完全に没頭することで知られており、その結果、リアルで感情的な役柄を演じます。

フィン・ホワイトヘッド おすすめ作品
  • ダンケルク
  • チルドレン・アクト
  • 誰にも言うな

主演(ファーリアー) : トム・ハーディ

1977年9月15日,ロンドン出身。ロンドンのドラマセンターで演技を学びました。2008年の映画『ブロンソン』で、彼はイギリスの最も有名な囚人であるチャールズ・ブロンソンを演じ、その役で評価を受けました。以降、彼は映画『インセプション』、『ダークナイト ライジング』、『マッドマックス:怒りのデス・ロード』など、一連の大ヒット映画に出演しました。

その後、映画『レヴェナント:蘇えりし者』でアカデミー賞にノミネートされ、『ヴェノム』では主役を務め、その演技力の幅広さを示しました。

強力なスクリーンプレゼンスと複雑なキャラクターを表現する能力は、トム・ハーディを世界中の観客から愛される俳優にしています。

トム・ハーディ おすすめ作品
  • ブロンソン
  • インセプション
  • ダークナイト ライジング

「ダンケルク」が好きな人におすすめ映画

一切を賭けた命のリレー、未来は一歩先に『1917』

第一次世界大戦中に伝令として命をかけた二人の若者の壮絶な1日を追います。一見、一連のショットで撮影されたように見える技巧的なカメラワークが魅力です。

彼らは一人の兵士を救うため、全てを危険に晒した『プライベート・ライアン』

スティーヴン・スピルバーグ監督によるこの映画は、第二次世界大戦中のノルマンディ上陸作戦から始まり、戦争の残酷さと兵士たちの絆を描きます。

戦場で最も勇敢な男は、銃を持たなかった『ハクソー・リッジ』

戦闘を拒否したにも関わらず、オクラホマの敵地で75人の兵士の命を救った実在の兵士、デズモンド・ドスの物語を描いています。

まとめ

『ダンケルク』はただの戦争映画ではありません。人間の精神、絶望の中での希望、そして生存への執着心を描いた感動的な作品です。観る者それぞれが、自身の感情に向き合い、その深淵を覗く時間になるでしょう。あなたもこの壮大なる物語に身を任せてみてはいかがでしょうか。

興味を持った方には是非 「ダンケルク」ご覧になってもらいたい作品です。ぜひ次に見る映画の候補にしてみてはいかかでしょうか?

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-クリストファー・ノーラン特集, 映画紹介